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晴れた日曜日の午後だった。めずらしく自宅に居られる日だった。アカシアの葉がちょっと色づいたのを確かめながら、秋の光を窓いっぱいにあびて、ちょっと休憩している時だった。 |
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ほどなくして送られてきたパンフレットは四頁で「R博士独自の英語教授法」とか「R博士のRメソッドを駆使して、レベルの高い英語教育にあたっています」とか、R博士の写真入りの「日本のみなさまへ」の挨拶文があっても、独自の英語教授法の説明が全くない。
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月曜日の放課後、女子美の研究室に集まった学生にその話をしたら、小学校三年生までアメリカにいたメグミさんが「面白そうだから一緒に行っていいですか?」と、私の話にノッテくれた。メグミさんは「アメリカの学校に行っている時、クラスの半分は左利きだった」と教えてくれた人だ。
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「見学をするにしても、あなたのレベルを知らなければ。例えばプレエレメンタリーの人がアドバンスの教室を見ても意味ないでしょう。レベルテストを受けてもらいます。七つの段階のどの辺りだと御自分は思いますか?」というので、レベル1から順に見ていった。私は下から三番目の「外国人に道を聞かれても恐がらずに答えられる」にした。 |
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| テストの結果を手にして、又あらわれたギョーム氏は「意外とできるじゃないですか」と言うや、「さあ、コースを選択します。2レベルコースと4レベル・・・」と言い始めた。 「私はメソッドの授業を見学したくて来たのです。見学のためにテストをしたので、入会するつもりはありません」と言ったとたん 「今日の見学は出来ません。今週のいつか、来週はどうか」と言う。「今日以外の日は来れない」と言うと「お疲れさまでした。お帰り下さい」。 〈なんですって?〉とあきれていると、メグミが口を開いた。私は〈でた!〉と笑いをかみこらして下を向いていた。 「キャン アイ セイ サムシング?」と三回繰り返して、キョーム氏はやっと彼女に目を向けた。それまで彼女の方には一度も目を向けなかったそうだ。 「あなたはプロじゃない。自分ではプロだと豪語しているけど・・・いざ質問しても全然答えられないじゃないか。人に耳をかたむけられない人が、人にものを教えられるか!! こんなところやってられない!!」メグミは英語でまくしたてた。 ギョーム氏は口をもごもごさせていたけど、実際わかっていたのだろうか。アメリカ五年の女性の方は、タイミングよくうなづいていたそうだ。「だから、帰ります!!」で、ギョーム氏はやっとうなずいた。 彼女と私は、ドアをバタンと力一杯閉めて、外に出た。 あ、楽しい一日だった。帰りに、クラブルーツのメンバーSさんの推薦の、石焼きビビンバ、スープ付・一五〇〇円を二人でたべた。美味しかった。 私はヒマ人なのかもしれない。 |
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