「キミ子方式」とは、三原色と白だけで色を作り、描きはじめの一点を決め、その部分からとなり、となりへと描きすすめていきます。 画用紙が余れば切り、足りなければ足して、最後に構図を決めます。構図を決めてからリンカクを描き、色をぬる今までの絵の描き方と、まったく逆です。
 描くモデルは、植物・動物・人工物です。
はじめての方が描くのは、もやし、イカ、毛糸の帽子です。「エッもやし?イカが絵に?」と驚かれるかもしれませんが、誰でも知っていて、もっとも身近にある・・・それゆえかえって忘れられてしまっているものを題材に、描きます。

 
 

 

ルール1.三原色と白で描く。

 
   


赤・青・黄・白の4つの色さえあれば、宇宙の色がぜんぶつくれる。

 自分の色をつくること。これは、絵を描く基本の基本といえる。
木の幹の色は、絵の具の茶色ではないし、葉っぱの色も絵の具の緑色ではありません。そん色の絵の具はありません。三原色で、自分で作るのです。36色や72色の絵の具箱より選んだ色よりも、グーンと本物の色に近づきます。

 
 

 

ルール2.下描きをせず、直接、絵の具で描く。

 
   

形を描いて色をぬるやり方は、むずかしい。色で描けば、形になる。構図はあとからついてくる。

 
 

 

ルール3.描きはじめの一点を決め、となりへ、となりへと描く。

 
   


 描き始めの一点を決める。

 植物は成長の順、毛ものの動物は鼻、そのほかの動物は口。
それぞれの生命体の生命体の根源のところが、その一点になる。

 絵の具でリンカク線をかいて中を塗ってはいけません。いつもその部分を仕上げながら、となりへ移ります。

 
 

 

ルール4.画用紙がたりなくなったら、たせばいい。あまったら、切ればいい

 
   


紙のサイズに合わせて描くのはやめよう。

 

 

 

 

 
 

 

ルール5.タイトルをつければ、どこでやめてもりっぱな作品

 
   

もやしの根っこ

1段まで編んだ毛糸の帽子

 
 

 

道具の選び方

 
   
 用意する絵の具は赤、青、黄の三原色と白。
ただし、黄色は濃いめのもの(やまぶき色)を選んでください。青のほかにあい色を1本。黒が作りやすいので便利です。
 筆は大筆、中筆、小筆(0号)の3本あれば充分です。ただし、自然の毛のものを選んでください。パレットや筆洗いなどは、適当な物でかまいません。
 いずれにしても、高価なものである必要は全くないのです。